覚せい剤取締法違反の罪で起訴、追起訴された元俳優の高知東生被告(51)が29日、逮捕から35日ぶりに警視庁湾岸署から保釈された。東京地裁が同日午後、保釈を許可し、高知被告は保釈金500万円を即日納付した。妻で女優高島礼子(52)への思いをにじませ、「早く会いたいです」と涙ぐんだ。

 高知被告は午後8時7分、黒のスーツとネクタイ姿で湾岸署の正面玄関から出てくると、報道陣に向かって深々と頭を下げた。「このたびは多くの方々にご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。再び約6秒間、深く頭を下げた。ひげはそられ髪は整えられ、足元は、革靴に靴下をはかないはだしスタイルだった。

 前日発売の週刊誌「女性セブン」で高知被告は今月半ば、高島に署名、押印入りの離婚届を送ったと報じられたばかり。報道陣から「離婚届は出されましたか?」と聞かれるとうっすら笑みを浮かべたがすぐ涙ぐみ「(妻に)早く会いたいです」。呼び掛けには涙目で何も答えず、関係者の車で去った。車は首都高速を走り都内西部のインターで出た。神奈川県内で別の車に乗り換え、追跡していた報道関係者をまいた。

 高島は現在、テレビ朝日系ドラマ「女たちの特捜最前線」(木曜午後8時)の撮影で京都滞在中。保釈に関して高島の所属事務所は「特にコメントはありません」。離婚問題についても「プライベートなことなのでコメントはしません」とした。関係者によると、同ドラマの撮影がクランクアップした後、高島は東京に戻り、高知サイドと離婚の協議を進めるとみられる。

 高知被告は6月24日に、横浜市のラブホテルで覚醒剤や大麻を所持していたとして、知人でクラブホステス五十川敦子被告(33=所持罪で起訴)とともに、関東信越厚生局麻薬取締部に現行犯逮捕。高知被告は今月29日、使用の罪で、五十川被告は自宅でも覚醒剤を所持していたとして追起訴された。両被告の初公判は8月31日に開かれる。