演歌歌手市川由紀乃(40)が30日、都内で福島県国見町の太田久雄町長(66)から「福島県国見町応援大使」に任命された。

 11年3月に発生した東日本大震災の後、市川は新曲のキャンペーンで同町を何度か訪問。その時の歌声や優しい気持ちが、震災や原発事故でふさぎ込んでいた多くの町民に元気を与えたという。

 歌手生活24年の市川だが「大使」に就任するのは初めて。「とても光栄です。新曲『心かさねて』のキャンペーンで全国を回る時に、国見町の魅力もしっかり伝えたい」と話した。

 町が主催をし、10月9日に復興事業の一環として行う「くにみ演歌まつり」への出演も決まった。太田町長は「震災から5年5カ月。市川さんの歌声や心ある優しい人柄に多くの町民が感謝しています。これからも全面的にバックアップしていきたい」と誓った。

 4月発売の「心かさねて」も順調だ。オリコンの演歌・歌謡曲の週間ランキングで初登場1位を獲得。5作品連続で同ランキングで初登場1位となり、さらに14週連続でベスト10をキープしている。

 念願のNHK紅白歌合戦初出場へも意欲的だ。「年末には国見町の皆さんと、喜びを分かち合えたらうれしい」。今年の残り5カ月の全力疾走を誓った。