女優柴咲コウ(35)が26日、浜松市で、井伊直虎の菩提(ぼだい)寺の龍潭寺(りょうたんじ)を訪れ、主演を務める来年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(1月8日スタート、日曜午後8時)の会見を行った。この日が演じる直虎の命日という。

 直虎の墓参りをした柴咲は「もし、私がこの世からいなくなった時、万が一、自分のことが物語になるような場合、信念と覚悟と真心の愛を持って表現してほしいので、同じように信念と覚悟と真心の愛を込めて務めさせていただきますと心の中で報告しました」と語った。墓前では「何かご加護をいただけたような思いにかられた」とも。

 同作は戦国時代にいいなずけが亡命し、男の名前で家督を継いだ姫の激動の人生を描く。

 柴咲は「女性が生きづらい世の中。現代と比べるものではないですが、これだけ女性が活躍する場が増えても生きやすいかというと、そうでない部分もたくさんある。今を生きる女性を応援する物語になると思う。人間としてどういう信念をもってまい進するかをきちんと描きたい」と抱負を述べた。初めて台本を読んで「正直に申し上げますと第1話から感動しました」とPRした。

 作品は1年の長丁場。体力も大事。元気の出る食事について柴咲は「ウナギですね。ウナギをいただきたい」と、同地の名産をあげた。時間のあるときは自炊して自己管理していきたいとし、「人の手を借りてでもタンパク質を摂取してスタミナをつけて、体力をつけて頑張っていきたいです」。取材陣から「焼き肉よりウナギか」と問われると「ウナギを食べたいですね。やはり」と笑った。7月には和牛関連の事業を手掛ける実業家との交際が一部で報じられ、8月に入り破局報道もあったが、この日は触れることはなかった。

 一方、現在放送中の大河ドラマ「真田丸」は視聴率が好調。柴咲は「大河ドラマファンの方もたくさんいる中で、自分は何を思って撮影に臨むかを考えた時、やはり、真心と真実の愛を絶やさないように1カット1カット愛情を込めて伝えていけたらいい。私もプロデューサーも女性。男性から『どうなんだ』と、何か言われてもそれも肥やしにして、本来の負けず嫌いを発揮していけたらいい」と意気込みを示した。