韓国警察当局などによると、日本でも大ヒットした韓国ドラマ「冬のソナタ」に出演した韓流スター、パク・ヨンハさん(32)が30日午前、ソウル市江南区内の自宅で、電気製品のコードで首をくくり死亡しているのが見つかった。胃がん末期患者の父親の世話などで精神的に疲れていたといい、警察は自殺とみて調べている。

 関係者によると、パクさんの母親が発見し、警察に届け出た。聯合ニュースによると、パクさんは最近、よく眠れないと漏らし、睡眠薬を常用していたという。

 パクさんは歌手としても有名。「冬のソナタ」では韓流スターのぺ・ヨンジュン演じる主人公の恋敵役を演じ、日本でも人気があり、今月19日から全国ツアー中だった。

 聯合ニュースによると、日本から数日前に帰国し、29日には出演予定の韓国ドラマの撮影に関する打ち合わせがあったが、姿を現さず、連絡も取れなかった。

 関係者によると、遺体はソウル市内にあるカトリック大ソウル聖母病院の葬儀場に安置され、弔問を受け付ける。

 パクさんは親思いで、父親ががんと診断された後、自宅に連れてきて看病。30日未明も父親の足などをもみながら「すまない、すまない」と漏らした後、自分の部屋に入った。設立した芸能事務所の経営問題なども心理的な負担になっていた可能性があるという。

 韓国ではここ数年、歌手やタレントの自殺が相次ぎ、パクさんの死も芸能界に大きな衝撃を与えている。

 パクさんは1994年に韓国でドラマデビュー。多数のドラマに出演し、「オールイン」(2003年)の主題歌を覆面歌手として歌ったことでも話題になった。日本でもコンサート活動などをしている。

 [2010年6月30日12時39分]ソーシャルブックマーク