音楽CDの生産枚数が今年1月から11月までの集計で約1億9662万枚となり、1カ月残して昨年の約1億9656万枚を超えたことが20日、日本レコード協会の調べで分かった。

 年間生産枚数が前年を上回ったのは1998年以来14年ぶり。生産金額も約2038億円で、12月分が加われば昨年の約2085億円を超えるのは確実とみられる。

 同協会によると、今年100万枚以上売り上げたミリオンセラーは、アルバムがAKB48やMr.Children、コブクロなどの4作品で昨年と同数。50万枚以上の作品に松任谷由実、山下達郎、桑田佳祐らベテランアーティストのアルバムが入り、10万枚以上売り上げた作品数が昨年より増えた。

 同協会は「比較的高い年齢層の購買が増えたことや、ヒット作品が多様化したことが好調の要因では」と分析している。

 CD生産は98年の約4億5717万枚、約5879億円をピークに激減。インターネットや携帯プレーヤーの普及による音楽の聴き方の変化や海賊盤の増加などの影響で、減少に歯止めがかからない状況が続いていた。