オネエ系タレント、クリス松村(年齢非公表)の初めての著書「『誰にも書けない』アイドル論」(1日発売、小学館新書)が注目されている。タレントが新書本を書き下ろすのは異例のこと。

 2万枚にも及ぶレコードやCDの収集と、米ビルボードやオリコンなど自ら集めた音楽データに基づく独自分析が特徴だ。山口百恵の印象に残った曲とヒットチャート順位が一致しない、70年代アイドルと80年代アイドルの違いなどを指摘する。歌手竹内まりやとの対談も収録、アーティストが一目置く評論家だ。

 クリス松村は「音楽(おんらく)家=音を深く楽しむ」を自称。「単に昔を懐かしんでいるわけではなく、今のアイドルにはないものが、昔のアイドルにはあった。デジタル化、ネット化、グローバル化が過度に進む今だからこそ、昭和のアイドルの生き方を通じて、何かを感じていただければ幸いです」と話した。