俳優大沢たかお(46)が12日、次期NHK大河ドラマ「花燃ゆ」(来年1月4日スタート、日曜午後8時)で演じる小田村伊之助とゆかり深い群馬・前橋市を訪れた。

 小田村は山口・萩で生まれ、吉田松陰の死後、松下村塾を託された儒学者。楫取素彦(かとり・もとひこ)と改名し、明治維新後は群馬県令を務めた。

 大沢は、前橋市内で行われた「前橋まつり」のパレードで大きな歓声を浴びると「ドラマが終わった時に石を投げられないようにしっかりと演じたい」とユーモアを交えて意気込みを語った。

 楫取が私財を投じて建てた茶室、臨江閣にも足を運び、思いをはせた。

 大河ドラマ出演は、94年「花の乱」以来、21年ぶりとなる。数シーンの出演だった当時について「自分には厳しい世界だと思った」と振り返った。

 今回は、井上真央演じるヒロインの夫になるメーンキャスト。幕末志士の中で無名の存在だが、歴史的評価の高い知られざるヒーロー。「僕も知らなかった。名を残した志士たちもいますが、調べてみると、あまり知られていない人たちのエネルギーが歴史をつくったとも感じられた」と言い、愛着と誇りを持って演じている様子がうかがえた。