今年9月28日スタートの次々期・朝の連続テレビ小説が14日、制作のNHK大阪放送局で発表され、明治期に事業に奔走し、女子大創設にも尽力した広岡浅子さんをモデルにした「あさが来た」に決まった。朝ドラ93作目で史上初めて、江戸末期からスタートする。脚本は、05年後期「風のハルカ」以来の大森美香氏で、2回目の朝ドラ担当になる。

 現在、高視聴率が続く「マッサン」では、史上初の外国人ヒロインを起用した大阪局が、次作朝ドラでは「史上初のちょんまげ朝ドラ」に挑戦する。

 制作統括は大河ドラマ「篤姫」を担当した佐野元彦チーフプロデューサー(55)で、放送中の外国人ヒロインを意識し「勝負っ気がなかったと言えばウソになります」と笑った。

 同氏が昨年、大阪局へ赴任後に題材を求めていたところ、古川智映子氏の「小説

 土佐堀川」を知り、原作に決めた。

 同小説は、幕末の京都に生まれ、女性参政権がなかった明治期に、炭坑事業、銀行や生命保険事業に従事し、日本で初めての女子大設立に尽力した広岡浅子さんの生涯を描いており、佐野氏は「篤姫を担当したことで、幕末に生まれた女性が明治期にどう生きたかを描いてみたかった」。脚本は「書き手も女性に」として、大森氏に決めた。

 佐野氏、大森氏によると、実在の広岡さんは「かなり大きな方だったらしく、子どものころから相撲好きで、碁も打つような豪快な面もあった方」だったようで、ヒロイン像にも、両者は「相撲をとっても下品にはならない方」とした。

 実際、ヒロインは17~33歳までで募集中で、来月にオーディションを予定。広岡さんが68歳で亡くなっており、江戸、明治、大正を生きることから、佐野氏は「演技経験のある方がいい」と話している。

 ドラマは当初の5~6週、幕末の設定で、朝ドラ93作目でも最古になる。佐野氏は「初のちょんまげ朝ドラなので、撮影は京都になると思う」と話す。

 大森氏は現在、脚本を執筆中で、ヒロイン像に「和服も洋装も登場するので、どちらも似合う方。大柄で豪快な方がいいでしょうが、朝ドラなのでやはりキレイな方で。豪快かつ、キレイな方に演じてほしい」と話していた。