宝塚歌劇団出身の女優毬谷友子(51)が、寺山修司原作の舞台「浅草版くるみ割り人形」(19~30日、東京・吉祥寺シアター)に主演する。劇団「新宿梁山泊」の女優水嶋カンナが06年に立ち上げた実験演劇ユニット「プロジェクト・ニクス」公演で、出演は毬谷をはじめ、女子高生やオカマを含め女性ばかり32人というのも話題だ。
夢の世界に君臨する大女優役の毬谷は「アングラ版AKB。浅草のA、くるみ割り人形のK、プロジェクト・ニクスのPで、AKP32。見る人も誰かお気に入りを見つけて応援したくなったり、いろいろな楽しみ方もできると思います」と話した。
父は劇作家矢代静一氏で、宝塚歌劇団を経て、演技派女優として活躍。演出家デビューもしたが、寺山作品は初挑戦となる。「寺山さんは大好きで、自分に合うと思っていたし、やりたかった。今はワクワクして、妄想の中で寺山さんの愛人の気分かな」。美術は寺山作品の宣伝・美術を担当した宇野亜喜良氏。「寺山さんの美しい言葉と、宇野さんの吸い込まれそうな宇宙とが絶妙なバランスで混在し、五感で楽しめます」。
歌や踊り、ラインダンスもあり、毬谷も5曲を歌う。演出・制作も兼ねる水嶋は「10代のころに毬谷さんの舞台を拝見し、天才だと打ちのめされた。一緒にやっていて、改めて刺激を受けています」。毬谷も「ザッツ・エンターテインメントみたいな舞台。初舞台から32年、私の集大成にしたい」と意欲をみせる。
◆毬谷友子(まりや・ともこ)1960年(昭35)3月25日、東京都生まれ。80年、宝塚音楽学校を首席で卒業し、歌劇団デビュー。同年、NHK朝の連続テレビ小説「虹を織る」でヒロインの友人役で出演。85年に退団後、父矢代静一氏原作の一人芝居「弥々」に出演するなど、演技派として紀伊国屋演劇賞、芸術祭優秀賞を受賞。




