【ドバイ(アラブ首長国連邦)21日】フランクフルトMF稲本潤一(28)が右太もも肉離れのため招集を辞退。26日のバーレーン戦(マナマ)を控えて、アクシデント続きの岡田ジャパンだが、同監督は「アクシデントは想定している」と冷静さを強調していた。

 フランクフルトMF稲本潤一(28)が、右太もも裏の肉離れのため、日本代表招集を辞退した。日本サッカー協会関係者によると、稲本は18日に右太ももを痛めていたが、20日のコトブス戦に先発して前半だけプレー。この日のMRI(磁気共鳴画像装置)検査で出血が確認された。クラブ側によると全治2週間と診断され、クラブに残り治療に専念する。追加招集はないという。

 稲本は前夜のコトブス戦に1ボランチでプレーし、前半途中に右足に違和感を覚えた。ハーフタイムに自らフンケル監督に交代を申し入れ、ベンチに下がった。チームは2-1の勝利で暫定6位へ浮上。試合後は「無理すれば出られたけど、あまり無理するところじゃないので」とした上で、代表合流については「行きます」と答えていた。しかし一夜明け、状況は暗転してしまった。

 昨年9月のスイス遠征以来の代表復帰に、稲本の気持ちは大きく傾いていた。岡田ジャパン初参戦に「システム、戦術によるが、守備から攻撃というのを出せれば自然とフィットする」と意欲的だった。

 荒れたピッチを物ともしないフィジカルの強さに加え、U-16時代から中東勢相手の実績は抜群。大事なW杯予選アウェー初戦を前に、岡田監督から「キーマン」として名指しされるなど、周囲からの期待も大きかった。それだけに、稲本にも岡田ジャパンにも衝撃的な辞退となりそうだ。