J2のC大阪に岡田ジャパンの“隠し玉”がいた!

 日本代表の大木武コーチ(46)が7日、大阪市内でC大阪の練習を視察した。目的は、4月の候補合宿で高評価を得たMF香川真司(19)だけでなく、FW古橋達弥(27)の状態チェックだったことが判明。既にクラブには、古橋を代表候補としてリストアップしたことを伝えたという。

 古橋は、大木コーチが視察した4月6日の甲府戦で右太ももを肉離れ。全治4週間と診断され、6日に全体練習に復帰したばかり。10日草津戦にはベンチ入りする予定だ。同コーチは「話すことは何もない」と目的は明かさなかったが、リストアップとはいえ、最も驚いたのは古橋自身だ。

 「僕なんか、まだまだ。試合で結果も出してないし」。代表とは無縁のサッカー人生だった。磐田東からJリーグ入りを目指したが、練習参加止まり。サラリーマンとしてJFLのホンダFC入りし、オートバイの製造ラインに入って働いていた。

 04年にC大阪と念願のプロ契約し、豊富な運動量を武器に攻撃的MFとFWをこなす中軸として活躍してきた。前線で汗をかける献身的なプレースタイルは、岡田監督好みでもある。「J2でも代表に選ばれるのはやる気が出る」。古橋のサクセスストーリーが、また始まろうとしている。【西尾雅治】