最大のライバルは「地上戦」でねじ伏せる。浦和の日本代表FW田中達也(26)が1月31日、W杯アジア最終予選オーストラリア戦(11日、横浜)のキーマンに名乗りを上げた。同代表は1日、都内で再集合して練習を再開。田中達は相手の大型DF陣を崩すため、グラウンダーのパスを重視した攻撃に磨きをかける考えを示した。まずは「仮想・豪州」となる4日の親善試合フィンランド戦(国立)で身長差約20センチの壁に挑み、攻略法をつかみにいく。

 W杯予選の正念場に臨む強い思いが、戦いのイメージを膨らませた。田中達はこの日、さいたま市内で行われた浦和のファン感謝イベントを終えると即座に、オーストラリア戦へ頭を切り替えた。「代表にとって大切な試合。日本の機動力、敏しょう性、素早いプレス。いつものサッカーをどこまでやれるかを考えてやりたい」。

 最近のW杯予選に出場したオーストラリアDF陣の平均身長は184センチ。167センチと20センチ近い開きがある田中達をはじめ、日本の攻撃陣にとっては高い壁になる。左右の両サイドから山なりのクロスを放り込んでも、はね返される可能性は高い。「欧州組も来るし、もっと組織的にやれれば、さらによくなると思う」。攻略の糸口は素早く、低いダイレクトパスをつないでゴールに迫る「地上戦」。スピードに優れた田中達が、最も得意とする相手DF裏のスペースに抜け出す動きが、カギを握る。

 絶好の実戦テストもある。4日の親善試合で対戦するフィンランドも、オーストラリアとほぼ対等の平均身長182センチ。ポルティン(188センチ)クイバスト(187センチ)の大型DFに加え、GKシランパーは189センチ、GKマーノヤにいたってはJリーグでは対戦経験のない196センチの上背を誇る。田中達は「フィンランド戦で相手の高さも体感できる。オーストラリア戦へ向けてプレーしたい」と言い切った。

 相次ぐ故障に泣いた昨季の反省を生かし、年末年始は代表戦を考えて早めに自主トレで体をつくってきた。今年初の代表戦となった1月20日のアジア杯予選イエメン戦で1ゴール1アシストと好調を維持。「今までのところ順調にきています。オーストラリア戦まで10日ほどあるので、さらに状態はよくなる」。頼もしい言葉を口にしていた。【山下健二郎】