日本代表が来年1月のアジア杯予選イエメン戦を、W杯に向けた主力以外の選手で戦う方針であることが27日、明らかになった。関係者によると、G大阪MF遠藤、横浜DF中沢ら主力メンバーの体調面を考慮し、1月6日から同23日への日程変更が有力なイエメン戦は、アジア杯予備メンバーに登録されている主力以外の選手で臨むという。これにより、W杯本大会までJリーグも含めて過密日程を強いられる主力組は、1月中旬過ぎまでを、貴重な休養に充てることができる。

 チーム強化も徹底的に行っていく。岡田武史監督(53)はこの日、スペインでバルセロナ-Rマドリード戦を観戦後、南アフリカ・ケープタウンで行われるW杯本大会の抽選会(12月4日)に向かうため、八重子夫人と渡欧。「いくつか目星はつけている。(相手が)ダブるくらい声をかけてる」と、強豪国との強化試合実現に、あらためて強い意欲を示した。

 来年3月3日にはアジア杯予選バーレーン戦が予定されているが「(3月3日に)できるだけやりたい。(日程を)動かせるか分からないけど、いろいろな可能性を探っている」。「2チームくらいに分けてね」と、実際には不可能なことを冗談で口にするほど、この時期にアウェーで強豪と一戦交え、W杯に備えたいという気持ちが強い。日本協会の原博実強化担当技術委員長も「(日程を)動かすことに全力を挙げている」と話した。日本協会は、1月下旬から2月上旬を変更日の候補に挙げている。

 もし変更となれば、主力組は1月下旬から始動し、バーレーン戦、2月上旬から始まる東アジア選手権を戦った後、3月3日に念願の強化試合を行うことができる。岡田監督の「世界4強」に向けた動きが、活発化してきた。