<アジアCL:鹿島1-0長春亜泰>◇14日◇1次リーグ◇F組◇中国・長春鹿島の日本代表FW興梠慎三(23)は、アウェーでの長春(中国)戦で、プロ初の4戦連発となる決勝弾を決めた。

 ゴールへの嗅覚(きゅうかく)、天性のスピード、冷静な判断力、すべてが融合された一撃だった。前半37分、興梠が輝いた。50メートル5秒後半の速さで相手DFカバジェロにプレスをかけ、ボールをカットするとGKとの1対1で冷静に決勝点を流し込んだ。「ウチもいいパス回しをしていたので決めたかった」。プロ入り後初の公式戦4戦連発に会心の笑みを浮かべた。

 瞬時の好判断がゴールを生んだ。試合前にカバジェロがボール処理にもたつくという情報があり「(カバジェロを)チームとして狙っていた。(ゴールの時は)カバジェロが、ばたついていたので思い切りいった」。事実、カバジェロにパスが入った瞬間に激しくプレス。ホンジュラス代表DFの動揺とミスを誘った。

 格上との対戦が続くW杯では、相手のミスにつけ込むことが必要不可欠。特に6月14日の1次リーグ初戦の相手カメルーンはDFの連係に不安を抱え、1月のアフリカ選手権でミス絡みの失点を連発。興梠のスピード抜群のプレス、ミスを見逃さない得点感覚は大きな武器になるはずだ。

 昨年5月のACLアウェー上海申花戦で激しい当たりを受け、右胸を打撲。直後のリーグ戦を欠場し、不完全の状態で臨んだ代表戦も悪影響が出た。だが、この日はそんな苦い記憶をはねのけ、鋭い突破で攻撃をけん引。精神面の強さも発揮した。「勝ててよかった」。チームの勝利、そしてW杯代表入りへ、背番号13がさらに加速する。【菅家大輔】