J2札幌のバルバリッチ監督(53)が2日、熊本県民総合運動公園での練習前、31分にわたる異例の長説教で、カツを入れた。午前9時45分、グラウンド上に選手を集め、ここまでの課題、修正点を激しい口調で話し始めた。

 「失点のほとんどが自分たちに原因がある。技術的なミスや集中力の欠如、状況判断の悪さなど。そして失点の後に下を向いてしまう」。合宿での練習試合は1日の金沢戦まで計8度行い、勝ったのは岐阜経大と、今季J3に上がったばかりの山口戦のみ。金沢戦はDF櫛引の不用意なパスミスを奪われ追いつかれるなど、開幕1週前になっても満足な結果が出ず、葛藤する選手たちに、強いプラス思考を植え付け、勝ちきる集団に変えていく。

 「1点を失い気持ちが揺らぐのでは勝負にならない。失点をしたら、より相手を上回るメンタルを持ってプレーをしなければならない。もっと精神的に強くならないと」。苦しいときこそ上を向いて走ろう、白星がこぼれないように-。2度の合宿でフィジカルも戦術も詰めてきた。最後はハートを磨き上げ、8日栃木との開幕勝利につなげる。【永野高輔】