J3東北3チームは福島7位、秋田8位、盛岡11位で11月23日、2年目のシーズンを終えた。

 昨年より3戦増になった今季リーグで、トップ5入りを目指していた福島は昨年と同じ順位に甘んじたが、昨年を4勝上回った。今季、J1経験のある地元福島出身の茂木弘人(31)が加入。主に左MFを務め、出場25戦2得点でプロ魂を注入した。チームは第2節から2分けを挟んで5戦負けなしと開幕ダッシュに成功。けがで出遅れた大卒ルーキーFW斎藤恵太(22)も37節のU-22選抜戦でハットトリックを決めるなど得点ランク12位タイの計8点を挙げた。栗原圭介監督(42)は「質は上がってきたが、まだ大事な場面で勝ち切れない」と決定力不足を課題に掲げた。

 秋田も2年連続8位に終わった。だが課題だった失点を抑え、昨年の得失点差マイナス29から同3まで減らした。14節から1分けを挟んで7連敗。一時は11位まで後退したが、その後は就任1年目の間瀬秀一監督(42)の下、4分けを含めてリーグ記録に迫る13戦負けなしで巻き返した。MF前山恭平(27)も得点ランク8位タイの10ゴールをマーク。ホーム観客動員数も1試合平均1997人と、東北3チームで唯一、昨年から200人以上増やした。

 盛岡は東北リーグから“飛び級昇格”で5位になった昨年から大きく順位を落とした。開幕ダッシュに失敗。第13節で今季初白星を挙げたが、その後も波に乗り切れず、引き分けはリーグ最多の11を数えた。オフには15選手が退団する事態となり、補強は急務の状況である。来季から指揮を執る元明大監督で、日本代表DF長友佑都を育てた神川明彦新監督(49)がどう立て直すか。その手腕に期待がかかっている。