新加入ストライカーのロスタイム弾でホームのJ3藤枝が2-1で競り勝ち、3試合ぶりの勝利を飾った。1-1で迎えた後半44分、今季から加入したFW大迫希(25)が今季初ゴールを挙げた。本来は別選手が出場する予定だったが、同点の場面で急きょ出番が巡ってきた。同ロスタイム、中央でパスを受けると左サイドのMF枝本雄一郎(27)へパス。そのままゴール前に走り込み、左クロスに頭を合わせた。

 大迫は「(初得点まで)長かった。ほっとしました」と安堵(あんど)の笑み。後半45分、相手選手が接触プレーで倒れて試合がストップした際、大迫は1人で黙々とランニングをして体を温め、集中力を高めた。同32分には大石篤人監督(39)が主審への抗議で退席処分になるアクシデント。選手同士による小競り合いも起きるなど大荒れの展開だったが、大迫は「ずっと冷静にいられた。有効に時間を使おうと考えていた」と振り返った。

 移籍後初得点が、今季5勝目を呼び込む決勝弾となった。ヒーローインタビューでは満面の笑みで「これをきっかけに、もっと得点を取りたいです!」とハツラツと宣言していた。【保坂恭子】