鹿島FW垣田裕暉(18)が先発に抜てきされ、J1デビューを果たした。

 カップ戦での出場はあったものの、J1では初スタメン。前半14分カウンターの場面で、ボールを受けると左を走るFW土居へパス。2点リードの同29分にはDF伊東からの右クロスに右足を振り抜くものの空振り。後半16分に交代で退くまで、念願のJ1のピッチに立った。

 父健氏は92年に鹿島に所属した元選手だった。Jでの出場なく退団。観戦には訪れなかったが、試合前に電話で連絡すると「オレが出られなかったJにお前が出るのはうれしい。この日のために18年間やってきた。思い切って楽しんでこい!」とゲキを飛ばされたという。小さい頃から2人で練習してきた。「近くの公園とかでよく教えられました」。ゴールで飾ることはできなかったのも、新たな目標になる。「1試合も落とせないゲームを味わえたことはよかった。でも決めきれなかったことが課題」と、父の思いも背負って飛躍を遂げる。