大宮が、鹿島の本拠カシマスタジアムで初勝利を挙げた。過去3分け7敗の鬼門だったが、3発で快勝。既にクラブ最多を更新中の年間勝ち点を、初の大台となる「50」に乗せた。

 アウェーの大宮が序盤に先制した。前半13分、ペナルティーエリアでMF大山からの縦パスを受けたDF奥井が、トラップしながら左に反転。背後についた鹿島DF山本をかわし、右足でゴール左隅に蹴り込んだ。

 追う鹿島は27分、MF永木が左足でミドルシュートを放つもGKの好セーブに阻まれる。W杯ロシア大会アジア最終予選の日本代表に初招集された男の同点弾とはならなかった。

 すると大宮が追加点を奪う。41分、ゴール正面で得た直接FKをMF横谷が右足で蹴り、ゴール左決めた。GK曽ケ端が反対方向に踏み出してしまうほど、きれいな回転をかけてネットを揺らした。

 2点ビハインドで後半を迎えた鹿島は、ハーフタイムにFW赤崎を下げてFW鈴木を投入した。しかし、流れは変えられず、大宮が3点目を奪う。14分、ゴール前で再び横谷。ペナルティーエリアの前で右足を振り、ゴール右に一直線のミドルシュートを決めた。

 大量リードを奪われた鹿島だが、すぐ1点を返す。右サイドバック伊東が深い位置から折り返すと、FW金崎がGKの手前に飛び込む。これが大宮DF山越のオウンゴールを誘発した。

 この日、鹿島はクラブ創設25周年。ホームタウンデイズ「鹿嶋の日」として、茨城・鹿嶋市内の公立小学校12校の3459人と公立中学校5校の256人を招待していた。その前で見せた意地の得点だったが、一方的に攻めた終盤にゴールは割れず。鹿島は今季、ナビスコ杯も含めて大宮に1分け2敗と負け越した。