G大阪が大逆転優勝を狙っている。前半戦が終わった第17節で首位と19差の勝ち点が第28節を終え、50で並ぶ首位の清水、2位の鹿島とわずか1差の49にまで迫った。

 1シーズン制でこれまで最も勝ち点差が開きながら逆転で制覇したのは2005年のG大阪だが、当時は12差。「選手がやることをぶれずにやった結果だけど、気がつけばビッグチャンスになっている」と西野監督の胸も高鳴る。

 19差の時点で優勝は「現実的な数字じゃなかった」と明神は振り返る。当時は8位で「順位を1つずつ上げていくだけだった」と言う。後半戦は8勝2分け1敗の快進撃。独走していた鹿島が5連敗するなど信じられない失速で、差は一気に詰まった。チーム得点王だったレアンドロが8月下旬に中東のクラブに引き抜かれたものの、レアンドロ頼みから脱却したことで逆に攻撃パターンは多彩となり、得点力が増した。

 残り6試合。今後は勝ち点45で6位の広島との次戦を含め、清水、鹿島との上位対決はすべて敵地で迎える。大黒柱の遠藤は「僕らは勝ち続けるしかない。ここまで来たら結果がすべて。上位に全部勝てれば」と力を込めた。(共同)