恥骨周辺の痛みで出遅れていた磐田FWカレン・ロバート(22)が8日、約1カ月半ぶりにトップ練習に合流した。リハビリ生活中に肉体のバランス改善に取り組み、この日の練習後も痛みはなし。早期の実戦復帰にめどが立った。腰痛のDF田中誠(32)や左太もも痛のMF村井慎二(28)も練習に合流。3選手は、9日に磐田市内で行われるU-19日本代表との練習試合に出場する。

 カレンの顔に、明るさが戻ってきた。約1カ月半ぶりの練習フル合流。パスゲーム、ミニゲームで走り回り、練習後のMF名波指導のシュート練習では、豪快に蹴り込んだ。息は上がった。スピードも、まだ本来の姿には遠い。だが「痛みは出ないし、今のところ問題ない。(1度復帰した)キャンプのころより、やり終わっても痛みが出てこない」。確かなステップアップの実感がわいていた。

 長かった。昨年末から続く恥骨周辺の痛み。2月の鹿児島キャンプでは恐る恐る練習したが、同27日の練習試合ソニー仙台戦を最後に、再びリハビリ生活に入った。そこで取り組んだのが、バランス改善だった。硬かった背中をほぐし、下半身に負担がかかる猫背の走り方を直した。腕から振る走り方も学んだ。6日のサテライト川崎F戦では45分間だけ試し出場し、痛みは出なかった。「筋力を鍛えたのが良かった。長すぎましたね」と笑った。

 まだ合流初日。痛みのぶり返しに気をつけつつ、心肺機能も上げていかなければいけない。それでも、内山監督は「やれたことが良し、じゃないかな」と喜んだ。9日のU-19代表との練習試合にも、45分間だけ出場する。「いい方向に進めるように」とカレン。完全復活への道は、少しずつ開けてきた。【今村健人】