コンサドーレ札幌の石崎信弘監督(51)が、6試合ぶりの勝ち点3奪取へ手を打った。13日、札幌・宮の沢で今季最長となる1時間のミーティングを実施。監督歴14年目で初めて、選手に低迷する理由を問う質問スタイルの話し合いで、選手の意識向上を促した。選手からは「必要なのはチーム愛」「メンタル面が弱い」など課題が出た。15日のアウェー草津戦を前にうみを吐き出し、出直しに向けた。

 監督14年目で初めて、石崎監督が選手に質問を投げかけた。12日のホーム富山戦から一夜明けたこの日の練習前、クラブハウスでミーティングを行った。通常は試合のVTR検証だけだが、この日は違った。石崎監督は「なぜ、J2に落ちたのか」「なぜ、勝てないのか」など選手に次々と問いかけた。選手からは「一番必要なのはチーム愛」「メンタル面が弱い」「判断ミスがある」など、反省の言葉が続いた。

 今季最長の1時間にわたるミーティングで、本音をぶつけ合った。石崎監督は「反省なしにやっているから。J2に落ちたのも、今勝てないのも同じ理由だった。同じことを繰り返してはいけない」と意図を説明した。闘志を前面に出してのプレーを求めているが、選手たちは体現できていない。0-4と惨敗した5日のアウェー熊本戦、終了間際の失点で1-1の富山戦など、5試合連続未勝利で16位と低迷する。何が悪いのかをはっきりと自覚させるため、“緊急授業”で口に出すことによる、意識の変化を促した。

 1時間は無駄ではなかった。練習前に若手やチームスタッフが準備するゴールを、この日は手の空く選手全員が運んだ。練習後にはDF、MFの選手が自主的に集まり、ポジショニングなどについて意見交換した。主将のMF上里は「練習中にけんかや言い合わないと、強いチームにはならない」と危機感を募らせた。この日のミーティングが無駄に終わらないためにも、15日の草津戦では結果が求められる。【長島一浩】