宮沢の代表招集に、石さん“待った”。J2札幌の石崎信弘監督(51)が1日、8月に予定されているU-20日本代表の韓国遠征にFW宮沢裕樹(20)が招集されても、応じない姿勢を見せた。同代表はA代表の岡田武史監督(52)が指揮を執る方向だが、8月はJ2真っ盛りの正念場だけに主力の離脱は大きな痛手。代表指揮官の要請でも断固、チーム優先の方針を貫く構えだ。

 宮沢の離脱は何としても阻止する。U-20代表は8月2日開幕の水原国際ユース大会出場を予定しており、宮沢が招集されれば最悪2日のC大阪戦と5日の福岡戦の2試合に出られなくなる。「ダメ。(宮沢)裕樹は出さないよ。出せるわけがない」と石崎監督。代表指揮官直々に采配を執る“U-20岡田ジャパン”だろうと石さんは認めない。発表は今月末と先だが、招集を食い止めるべく早くも拒否の姿勢を打ち出した。

 この日の紅白戦でも攻撃力を高めるため、宮沢を可能な限り前にポジショニングさせた変則ダブルボランチをテスト。「“コンサドーレ裕樹”…とまで言うとほめすぎだけど、それぐらいパスセンスがあり、危機察知能力もあるすばらしいボランチ」と期待をかけている。指揮官の期待に応えようと宮沢も「できるだけ前で顔を出せるように」と必死だ。チームの生命線だけに、今はクラブの勝利に集中したいところだ。【永野高輔】