J2仙台FW中原貴之(25)が、22日の首位決戦(ホームC大阪戦)に向けた練習を「スーパーサブからの卒業試験」と設定した。15日の天皇杯4回戦で、ナビスコ杯王者のJ1東京を沈める決勝弾をマーク。今季初めて先発出場で得点を奪い「やっと、頭から出ても得点できることが証明できた。もちろん次も。練習から気を抜かずにアピールする」と意欲を見せた。

 今季リーグ戦は途中出場だけで10得点。スーパーサブとして「抜群の決定力」(手倉森監督)だが「後半からはいいけど、先発ではちょっと…。そう言われてたけど、少しずつ、先発への階段を上がってきたつもり」と中原。先発定着へ「ラストチャンスだと思って頑張る」と息巻いた。

 先発候補だったFWサーレスは、左太もも痛でC大阪戦の出場が絶望的。中原の、リーグ戦では7月19日の鳥栖戦以来約4カ月ぶり3度目の先発が近づいた。手倉森監督も「前線の中原が頭でFW中島にボールを振ったり、胸で受けてMF梁や関口に預ける攻撃が機能してきた。FW平瀬の復帰のメドも立ったけど、中原の先発を考えながら練習を進める」と語った。

 18日が誕生日の中原。25歳になって最初の試合で先発に返り咲く。【木下淳】