来季ゼリコ・ペトロビッチ新監督(45)を迎えてJリーグ王座奪回を狙う浦和が、トップチームから下部組織までの指導者が集結する「合同キャンプ」を計画していることが12日、分かった。1月から2月にかけて宮崎、鹿児島で行われるトップチームの春季キャンプで実施予定。ユース、ジュニアユースの監督やコーチが、ローテーションを組んでキャンプ地を訪れ、ペトロビッチ監督とサッカー観や選手の育成法などを共有するのが目的だ。

 これまでは各カテゴリーで独立した指導体制をとっていたが、柱谷GMは「今後はもっとトップチームとアカデミー(下部組織)が情報を共有して、それぞれの強化に生かせるようにしたい」という。フィンケ体制下の2年間は、MF山田直、FW原口らユースからトップ昇格した若手が活躍。下部組織で人とボールが連動するパスサッカーの指導を受けていたことが、急成長につながった。ペトロビッチ監督のスタイルは、「4-3-3」をベースとした攻撃サッカー。合同キャンプが実現すれば、下部組織のコーチ陣にとって「生の指導法」に触れることもできる。堀孝史ユース監督、池田伸康ジュニアユース監督ら、現役時代に浦和でペトロビッチ監督と一緒にプレーした指導者もおり、新シーズン開幕を前に、王座奪回へクラブの結束を強める機会になりそうだ。