10月に新体制でスタートしたJ2東京Vは14日、来季のよみうりランド継続使用にあとひと息にこぎつけたことが分かった。羽生英之社長は「当初、見込んでいた予算より、プラスの予算が組めた。残ることを前提に交渉し、あと1歩のところまできている」と話した。

 ランドの今季使用料は推定年間1億5000万円。これまでの3億5000万円から大幅に減額されたが、年間予算8億円を組むクラブとしては、来季は撤退せざるを得ない状況。クラブ側は「ランド撤退」を念頭に置き、練習場代は1億円を切る額で設定。稲城市、八王子市、多摩市、立川市、日野市と交渉し、練習場を転々とするプランもあった。だが、ここにきてスポンサーの新規獲得などで、練習場代を今季並みの額に修正。継続使用に前向きな形で、よみうりランドとの交渉を進めてきた。

 羽生社長は「小学生からトップチームと同じ場所で練習している環境が、ヴェルディの財産。ベレーザも男子の選手と練習試合を組めることでレベルアップしている。この環境を大事にしたい」と話した。創立の69年から多くの名選手が歴史を刻んできたピッチで、新生ヴェルディも新たなスタートを切れそうだ。