仙台がリーグ再開戦直後に、宮城で「ただいまマッチ」を行う。23日のアウェー川崎F戦後に帰仙し、翌24日に同県大和町ダイナヒルズ運動公園で仙台大と練習試合をする。メンバーは川崎F戦に出場しなかった選手となる。3日に仙台を離れた選手たちの帰仙を待ち望んでいるサポーターのため、観客席も開放する。川崎F戦で勝ち点3をもぎ取り、凱旋(がいせん)試合にする。14日はレッズランドでさいたま市での初練習を行った。

 ユアスタでのホーム開幕戦(29日、対浦和=午後2時キックオフ)の前に、仙台の生試合が宮城で見られる。リーグ再開戦の翌日に同県大和町で仙台大と練習試合を行う。3日から千葉、埼玉で20泊21日のキャンプを行っている仙台が、いち早くサポーターに顔を見せたいという思いも込めた計画だ。

 震災後、地元宮城で行われる初の対外試合となる。手倉森監督は「川崎戦の勝利を持って仙台に帰りたい。ただいま、というつもりでやりたい」と話す。

 開幕2連勝を飾ったプロ野球楽天も刺激になった。開幕戦では嶋が4回にバックホームを捕球し損ね先制点をロッテに与えたが、7回に帳消しにする3ランを放った。手倉森監督は「楽天は本当に素晴らしい。被災地チームという重いものを背負っている中で、1点先制された。それをひっくり返すには、さらなるパワーが必要。メンタル面が勉強になった」。楽天だけではない。被災地宮城にはベガルタもいるということを、早く仙台、宮城、そして東北の人に見せたい。

 前日13日、J2湘南との練習試合(45分×3)では0-2で敗れた。その後のミーティングで選手の意識を変えた。「対戦相手は、仙台のことをとても心配してくれて良くしてくれる。でも試合になったら勝負に徹しないといけない」(同監督)。レッズランドを貸してくれた浦和はホーム開幕戦の相手。この日から始まった埼玉キャンプで、勝負師の魂をよみがえらせ、勝ち点3を仙台に持ち帰る。【三須一紀】