<J1:名古屋4-1G大阪>◇第29節◇15日◇瑞穂陸

 首位G大阪が大一番でまさかの4失点に沈んだ。勝ち点4差で追う3位名古屋に惨敗し、1差に詰め寄られた。前半11分に先制される苦しい展開で、なんとか同点で前半を折り返したが、後半にまさかの3失点。日本代表MF遠藤保仁(31)に、らしからぬミスもあり、チームが機能しなかった。今日16日、柏が勝てば首位から陥落する。

 G大阪のMF遠藤が不調に陥った。優勝の行方を占う王者名古屋との直接対決に大敗。大黒柱の遠藤が精彩を欠き、後半23分にはトラップミスから名古屋MF中村にボールを奪われ試合を決める3点目を許した。西野監督は「ヤット(遠藤)の状態がかなり悪い。いい時であればフィニッシュに関わるところにいるが、今日は(前に)出ていけばバランスを崩すだけだった」と指摘した。

 長期化している右内転筋痛に加え、日本代表として出場したW杯予選タジキスタン戦から中3日で疲労もあったのだろう。西野監督の発言を伝え聞いた遠藤は「その時、その時がベストコンディション」と状態不良を否定。それでも「負けた責任は中心選手がとるものですから。言い訳はしない。同じミスをしないように、終わったことは反省したい」と淡々と話した。

 チームはまた、勝負弱さを露呈した。鹿島が3連覇した09年は11月28日の直接対決に1-5で大敗しV逸。昨年も優勝した名古屋に2戦とも敗れ、独走Vを許した。しかも名古屋には08年5月の勝利以来7戦未勝利(1分け6敗)。今日16日に柏が勝てば首位陥落で自力Vが消滅する。05年以来のリーグ制覇は、簡単ではない。【益子浩一】