<J1:新潟3-1福岡>◇第30節◇23日◇東北電ス

 最下位福岡が1年でJ2に降格した。勝つしか残留できない新潟戦で完敗。イレブンはピッチに崩れ落ちた。札幌に並ぶリーグワースト2位の3度目の屈辱となった。勝つしかない状況にかつてないほどのプレッシャーがあった。前半2分に先制され、焦りから攻守のバランスが崩壊。開幕戦で0-3で敗れた同じ相手に再び屈した。

 今季は成績不振を理由に篠田監督が電撃解任された。だがチームに与えられた“ショック療法”も効果なく、最下位のままあえなく終戦。選手会長のDF丹羽大輝(25)は「せっかくつかんだJ1なのに、1年で降格して残念。申し訳ない」とガックリうなだれた。

 クラブは1年でのJ1復帰を願う。だが取り巻く状況は厳しい。経営難が深刻だった昨年、地場企業の巨額融資もあり消滅危機を回避した。それだけに当面の堅実路線は必至。大塚唯史社長(50)は来季予算について「(収入は)まだ最大というわけじゃないし、増やせる」と強気だが、緊縮財政は確実で大幅なリストラも必至。戦力が整わない悪循環を招けば、目標の「1年でJ1復帰」の道は険しくなる。【菊川光一】