【グアム(米国)29日=永野高輔】カムバック、ナカ!

 札幌FWキリノ(27)が、精神的支柱のFW中山雅史(44)の早期復帰を呼びかけた。2年前、ともにグアム合宿に参加した中山は現在、両膝関節炎のため静岡でリハビリを続けている。厳しいJ1を戦うためには、ゴン復帰による闘魂注入が不可欠だと提言。グアムから2500キロ離れた日本へ、熱いラブコールを送った。

 2年ぶり再会を待ち望んでいる。一昨年のグアム合宿では中山を“ナカ”と呼んで慕った。「ナカ、早く戻ってきてくれ。また、チームにいろんなことを伝えてほしい」。同じFWでランニング中は隣に並んで、サッカーについて質問攻めにした。「一緒に話すと燃えてくるんだ。学ぶことも多かった」。J1バージョンへの進化のためにも“心の恩師”の早期合流を求めた。

 自身のためだけではない。「ユースから昇格した若い選手も多い。彼らにとっても間近に接するだけで成長することができるはず」。荒野、奈良、榊、小山内、前の昇格5人組が精神的に成長するためにも欠かせない存在だと訴えた。

 この日は、ランニング設定タイムの速いユース組中心の班に移ったが、難なく走りきり状態の良さをアピールした。9月には09年に札幌で生まれた長女エロアちゃん(2)に続く、第2子誕生も待っている。「赤ちゃんに試合に出る姿を見せられるようにしないとね。ナカとは(2次合宿の)熊本で会えるのを楽しみにしているよ」。グアムで7割仕上げ、残りの3割は熊本でゴンイズムを注入し、万全の状態に上げていく。