札幌がJ1で戦うための最終段階へ入った。熊本2次合宿が12日、熊本県民総合運動公園サッカー場でスタート。この日午前に空路移動後、約2時間汗を流した。FW内村、MF高木純らグアム合宿途中からの離脱組も復帰。一部負傷者を除く30人がそろい、3月10日の開幕磐田戦(札幌ドーム)へ臨戦態勢を整える。

 石崎信弘監督(53)が初日から動いた。フィジカル中心のグアム合宿とは違い、コートを狭めた11対11のミニゲームで、実戦形式の練習に着手。腰痛で途中離脱していた内村らの動きをチェックした。精力的に動く選手に、石崎監督は「けがをしていた選手も帰ってきてしっかりやっていた」とまずは合格点を出した。

 ここから激しい定位置争いが待ち受ける。試金石となるのが、19日の北九州とのプレシーズンマッチ(北九州市本城陸上競技場)。「今のベストメンバーでやろうかと思う。メンバーは限られているが、これから組み合わせを見ていきたい」と開幕スタメンを占う試合に位置づけた。

 熊本合宿で解消されなければならない課題も残っている。「前のほうは何とかなるが、後ろをしっかりしないと勝てない」とDF陣の奮起を期待した。逆に守備が整えば、J1で十分戦えるという裏返し。MF河合は「熊本は戦術がメーン。意思疎通を深めていきたい」と話す。開幕まで残り約1カ月。やるべきことは明確だ。【小林明央】