仙台FW柳沢敦(34)が“13番初ゴール”を決めた。14日、J2草津戦の2本目に出場し、ヘディングで12年の実戦初得点。その後も新人MF奥埜の得点を演出するなど、3本合計で大勝したチームにあってひときわ状態の良さをアピールした。今季から背番号を慣れ親しんだ「13」に変更した男が、ケガに泣いた昨季のリベンジに燃えている。試合は7-3で勝利した。
慣れ親しんだ番号と代名詞のゴール。柳沢の新シーズンが動きだした。練習試合2本目にキャプテンマークを巻いて出場。キレのある動きを見せる13番に、それほど時間は必要なかった。16分、DF田村が左からのクロスを頭で折り返すと、ゴール前に走り込み頭でネットに押し込んだ。「大事なのはJリーグで決めること。でも練習で決めないと、試合でも決められないですからね」。大事なのは本番。そう強調しつつも、爽やかな笑みには充実感があふれた。
39分にはクロスを頭で優しく落とし、奥埜のゴールにつなげた。柳沢は「あれはシュートです」とおどけたが、ルーキーが「いいボールをくれたので決めるだけでした」と感謝した教科書通りのお膳立て。ボールを引き出す動きのうまさも健在だったベテランに手倉森監督も「ゴール前に行く仕事が的確」とうなずいた。キャンプでは練習量を調整しながら順調にメニューを消化。本人も「自分の体調の中でできることをやる、という意味では良かったと思う」と手応えを感じた様子だ。
昨季は4月と11月に左膝を手術し、リーグ戦17試合の出場で1得点。雪辱を期すベテランにはオフに1つの変化があった。富山一高の後輩FW中島がJ2山形へ移籍し、仙台に来るまで日本で背負い続けていた「13」が空いた。クラブからの打診に変更を決断。「個人的にも愛着はある」と話し、キャンプ地でせがまれるサインにも違和感なく「13」とペンを走らせていた。自らの全盛期を知る数字とともに、巻き返しの1年へ。「今シーズンはいい働きがしたい」というシンプルな言葉に、J通算102発男の思いがつまっている。【亀山泰宏】



