<J2:東京V0-2山形>◇第11節◇30日◇味スタ

 ついに湘南の背中をとらえたぜ!

 山形は東京Vを下し、08年以来の5連勝。前半41分、DF石川竜也(32)の右CKをFW万代宏樹(26)が頭で合わせて先制。後半24分にはFW中島裕希(27)が追加点を挙げた。今季初の複数得点差による勝利で首位湘南と勝ち点25で並び、得失点差も3まで迫った。

 一撃で急所を突いた。前半41分。石川の右CKに、万代はニアサイドに走り込む。ライナー性のクロスをほとんど跳ばずに頭でガツン。この日初めて訪れた絶好機に、最大の武器を生かしてネットを揺らした。「いつも狙っていた位置を信じて狙った」。相手のマークが薄くなる場所をつく頭脳プレーで今季2点目をゲット。試合後には、敵地に詰め掛けた約1000人のサポーターに何度もお辞儀をして応えた。

 追加点は万代同様に“J1仙台組”から生まれた。後半24分。GK清水のFKが敵陣深くで跳ねたところに中島が詰める。DF森、DF深津に挟まれながらも「何も考えずに足を出した」と無心でスライディングシュート。「数少ないチャンスで決められてよかった」。相手の16本に対し、山形のシュートは5本という苦しい試合に終止符を打った。2人のアベック弾は、ともに仙台に所属していた07年以来5年ぶり。「万代にとっても僕にとっても思い出に残る試合になった」と感慨深そうだった。

 昨オフ。先に山形への完全移籍が決まっていた万代に、中島から「移籍するかもしれない」と連絡が来た。「ザキさん(山崎)と裕希さんの2トップになると『オレは出れないかも』って思ったこともあった。でも2人がチームに必要なのは明らかだし、僕にとってもプラスになると考えた」。ふたを開けてみれば、思いもしなかった3トップ。不安は杞憂(きゆう)に終わり、山形でもコンビを組むこととなった。

 5連勝で首位湘南に勝ち点で追いついた。中島は、1月の新入団会見から一貫して「山形のために優勝できるように」と繰り返す。連勝を伸ばし、シーズン序盤からトップに躍り出る。【湯浅知彦】