<J1:浦和2-1鹿島>◇第22節◇18日◇埼玉

 狙いすましたシュートは、ゴール右隅に吸い込まれた。前半39分に、浦和FW原口元気(21)が左に流れてDF宇賀神のスルーパスを受けると、右に切り返して相手DFを振り切った。冷静にゴールを見て、右足で流し込み2点差。結果的に決勝点となって白星をもたらした。「気持ちよかったっすね。あれはなかなかできないでしょ」と、自画自賛のゴールでネットを揺らした。

 原口は七夕の夜とは対照的に、満面の笑みを見せた。ロンドン五輪代表メンバーから落選直後の7月7日ホーム鳥栖戦では「めちゃくちゃ悔しかった」と試合にぶつけて2得点。試合後はこみ上げる感情を抑えきれずに涙したが、この日は「めちゃくちゃうれしかった」と笑顔がはじけた。鹿島相手にホームアンドアウェーで2勝したのは、20年目にして初めて。祝福の歓喜に包まれた。

 夏場の粘りが、上位争いを支えている。これで8月の成績を1勝1敗1分けの五分に戻した。次節清水戦で勝てば4年ぶりの勝ち越し。ここ最近は夏場の大失速で上位から脱落し昨季は残留争いも演じた。しかし今季は、シーズンに入っても2部練習を行い、午後は3時間に及ぶ場合も。GK加藤は「量も上がっているから、夏場の戦いにつなげられている。きついけど楽しい」と胸を張るほどだ。

 訪れた観客数は今季3度目の4万人超え。3試合ぶりの勝利で順位は戦前の4位から柏を抜いて3位に浮上した。首位広島との勝ち点差5。残りは12試合。「満足せずに連勝」と原口。熱帯夜に負けず、終盤戦まで走り抜ける。【栗田成芳】