<J1:鹿島1-0神戸>◇第24節◇1日◇カシマ
鹿島の日本代表DF岩政大樹(30)が、ゴール前に壁のように立ちはだかった。187センチ、85キロの巨体で神戸の攻撃陣を止め続け、6試合ぶりの完封となる1-0の勝利に貢献した。11日のW杯アジア最終予選イラク戦(埼スタ)ではDF今野、栗原が出場停止。センターバック(CB)に大きな不安を抱えるザックジャパンに、代表では唯一の三十路(みそじ)CBが名乗りを上げた。前節2位の仙台は川崎Fを2-1で下し首位に浮上。3位浦和は大宮と1-1で引き分けた。
いぶし銀が、光った。前半28分、岩政が相手のロングボールを頭ではね返した。同45分にはCKのチャンスに頭から突っ込んだ。後半3分には神戸FW田代に体を寄せて封じ込める。187センチ、85キロの巨体を武器に、6試合ぶりの完封勝利の原動力に。「試合に入って今日はコンディションがいいことを確認できた」。バロメーターは片足ジャンプの安定感。ためらうことなく、次々とはね返した。
W杯アジア最終予選に臨む日本代表に復帰を果たした。DF今野、栗原が出場停止で名を連ねた代役選出。伊野波、水本との争いは続くが、不動の吉田の相方として「(吉田)麻也はつぶすというよりは裏をケアするタイプ。僕が積極的につぶしにいけば、彼もやりやすいと思う」とイメージを高めている。明日3日の代表合流前、最後のリーグ戦で駒不足解消に、ベテランがアピールした。
今年1月で30歳になった。「30になっていつまでやれるか分からない。体が動かなくなったらやめる覚悟。そういう腹はくくれた」。昨オフは原点に戻ってひたすら走った。皇居の周りを何度も何度も。すれ違う高校生に「岩政だ」と気づかれハイタッチを求められれば、でっかい手でしっかりと応えた。
Aマッチ出場数は8試合。招集はされるが、ベンチでくすぶる状況が続いている。攻撃の選手とは違って、目立ったアピールのできないCB。8月の親善試合ベネズエラ戦でも、その機会は訪れなかった。「ちょっとでも出られるようにしたい。代表へ行く前にいいコンディションを確認できたことは大きい」。この手応えはイラク戦を前に、ザックジャパンのプラス材料。もうそろそろ表舞台に立ってもいい。【栗田成芳】



