J2札幌は20日、札幌・宮の沢で戦術練習を行いDF櫛引一紀(20)が、主力センターバックに入った。明日22日の岐阜戦(札幌厚別)は、4月28日熊本戦以来9戦ぶり先発が濃厚となった。前日19日に右太もも裏痛で離脱していたライバルのDFパウロン(23)が全体練習に合流。「次で結果を出せなければ、パウロンも(負傷中の)奈良も戻ってくる。勝負どころ。結果を出す」と完封での定位置再奪取を誓った。

 やるなら今しかない。最後に先発した4月28日熊本戦で3失点し、それ以降7戦ベンチ、1戦ベンチ外と苦しんだ。復権チャンスに「ベンチに落ちるか先発に残るか決まる。もうチャンスは来ないというぐらいの気持ちでいく」と気を引き締めた。相手はリーグワーストタイ13得点の岐阜。元J1DFとして、ここで失点するわけにはいかない。

 “名塚塾”で課題を再確認した。練習後には約15分間、マンツーマンで元日本代表DFの名塚コーチからアドバイスを受けた。「予測が甘い。それを伸ばせば速さが生きる。身体能力はすぐに変えられないが、頭を使って変えられるところはある」と同コーチ。昨季J1で培ったコーチングに、名塚イズムを融合させ、進化した姿を披露する。【永野高輔】