J2磐田のブラジル人助っ人が臨戦態勢に入った。チームは22日、磐田市内で26日のホーム京都戦に向けて調整を行った。右膝痛で離脱していたMFフェルジナンド(34)が完全復活をアピールし、4戦ぶりの公式戦へ視界良好。右足首ねんざのMFチンガ(24)もこの日から完全合流した。頼もしい2人の復帰が、名波ジュビロのホーム4連勝を後押しする。

 ボランチのフェルジナンドが4戦ぶりの公式戦復帰へ意欲を見せた。「体的には準備できている。監督に行けと言われれば行ける」と完全復活をアピールした。名波浩監督(41)も「フェルジはもう大丈夫」と太鼓判。チンガも合流し、指揮官は「ポジション的にもいてほしいし、2人が入って競争も生まれる」と相乗効果を期待した。

 フェルジナンドは名波監督の初陣となった愛媛戦(9月28日)で右膝を痛めた。膝の腱(けん)に炎症を起こし、シュートを打つ際に痛みが生じたため、回復に時間を要した。先週から実戦練習に合流。離脱中、治療やトレーニングと1人の時間が長かっただけに「今はこうやって、みんなで一緒に練習できることが幸せ」と笑顔を見せた。

 この日午前は、3グループに分かれてのリフティング競争も行われた。先にミスしたグループは腕立て伏せの罰ゲーム。名波監督のユニークなメニューに、フェルジナンドは「チームの和をつなぐことは非常に大切。試合は11人が1つにならなくてはいけない。楽しい雰囲気で結束を高められている」と話す。

 守備では相手への激しいマークでボールを奪い、攻撃でも強烈なミドルシュートを武器に持つ。6月のホーム湘南戦ではスーパーミドルシュートでネットを揺らし、J2の月間ベストゴール賞に輝いた。J1昇格に向け、次節の京都戦は落とせない。「ジュビロのようなビッグチームはホームでは絶対に勝たなくてはいけない。先発でも控えでもとにかく勝つことだけを考えてやる」。頼もしい助っ人の復活が、名波ジュビロのホーム4連勝を後押ししそうだ。【岩田千代巳】