東京がブラジルW杯に出場した川崎F・大久保嘉人(32)に、超大型契約を条件に獲得に乗り出す。複数のクラブ関係者によると、年俸1億3000万円、勝利給に加えて「ゴール給」も用意。昨季26得点で得点王に輝き、今季も15発で得点ランク1位を走る点取り屋にとって、推定1ゴール数十万円の「ボーナス」が加われば、勝利給と合わせて1年総額1億5000万円にのぼる。3年の複数年を提示する準備をしており、日本人トップクラスの大型オファーだ。

 衰え知らずのストライカーにとって、決して破格の条件とは言えない。圧倒的な破壊力で32歳になった今季も、W杯で戦い、Jでもゴールを量産している。守備力こそ安定した東京だが、得点を奪えず勝ち点を取りこぼした試合も少なくない。日本代表FW武藤の突破力に大久保の決定力が加われば、攻撃力アップが見込める。2ステージ制となり、優勝の可能性が複数クラブに広がる来季、タイトル奪取には欠かせない戦力として獲得に動いた。

 ただし、大久保には川崎F残留も含め複数の選択肢があり、東京が好条件を提示したとはいえ、移籍実現にハードルはいくつもありそうだ。