【グラスゴー(英国)4日=アンソニー・マッカスカー通信員】セルティックMF中村俊輔(30)が、得意のホームで不可能を可能にする。5日(日本時間6日)の欧州チャンピオンズリーグで、マンチェスターU戦と対戦。現在E組3位で、16強入りは絶望的だが、イングランド勢とはホームで好成績を残している。3年連続決勝トーナメントへ望みをつなぐため、中村は左太もも痛を押してゴールに迫る。
決戦へ、気力は十分蓄えた。マンチェスターUの資料映像をもとに、約15分間のミーティングを終えると、中村はもう、迷わなかった。「ミスなく落ち着いてプレーしつつ、アグレッシブに行く。気持ちで前に行ければ」。2日のハーツ戦(アウェー)は左太もも痛もあり、大事を取って欠場。コンディションは万全にほど遠いが、欧州王者への挑戦権を手にして、ひるむわけにはいかなかった。
現実的には、決勝トーナメント進出は極めて厳しい。マンU、ビジャレアルが勝ち点7で並び、3位セルティックはわずか1。16強に進める2位以内に入るには、残り3試合を全勝し、上位が星をつぶし合うほかに道はない。マンUには、10月の第1戦で0-3と完敗。ストラカン監督も「これからは(3位チームが出られる)UEFA杯を目指さないと」と1度は白旗宣言をしたが、中村は「そういうのを考えずにプレーする」と言い切った。
データの後押しもある。セルティックパークでは過去7戦で、イングランド勢に4勝2分け1敗と好成績を挙げてきた。中村がFKを決めて勝った、06-07年のマンチェスターU戦も含まれている。敵将のファーガソン監督は控えGKの起用をほのめかすなど余裕を見せているが、中村は「関係ない。トップクラスのチームに変わりはないから」と挑発に乗るつもりはない。可能性がゼロになるまであきらめず、先のことも考えず、ただ勝利のみを目指してピッチに立つ。

