<欧州リーグ:ベンフィカ2-1シュツットガルト>◇決勝トーナメント1回戦◇17日(日本時間18日)◇ポルトガル・リスボン
シュツットガルトの日本代表FW岡崎慎司(24)が、欧州リーグ・ベンフィカ(ポルトガル)戦で移籍後初出場を果たした。移籍手続きが難航し、国際サッカー連盟(FIFA)から暫定的に選手登録が認められたのは試合当日だった。攻守に精力的に動き、惜しいシュートも放った。チームは逆転負けを喫したが、今後に期待を持たせるデビューとなった。
プレーに飢えていた。左MFとしてピッチに飛び出した岡崎は、縦横無尽に走り回った。前半15分。自陣ペナルティーエリアのすぐ外から走りだすと、ハーフライン付近でパスを受け、そのまま左サイドをドリブル。相手ペナルティーエリアそばで何度も切り返しながらDF2人の間をするりと抜け、寄ってきた3人目もフェイントでかわし、右足シュート。GKに防がれたが、敵地のファンに強烈な印象を与えた。
21分には岡崎が左サイドでボールを奪い、直後のスローイングから、ハルニクの先制点につながるスルーパスが生まれた。後半は圧倒的に攻め込まれ、逆転負けを喫したが「楽しいですね。体とかスピードとかは通じると思うし、前に出ればシュートまでいける」と手応えはつかんだ。チームトップの被ファウル数7は、ベンフィカが必死になって止めようとした証拠だった。
アジア杯で優勝したカタールから、そのままドイツ入りして入団会見。チームの期待は大きかったが、12日のニュルンベルク戦で、古巣の清水が移籍を承認せず、国際移籍証明書(ITC)の発行を了承していないことが発覚。デビューが先延ばしとなった。その中で「なんともいえない気持ちだった。神様、運命じゃないけど、自分の休む時間だと逆に前向きに考えた」と気持ちを落ち着かせた。
この日は知人からのメールでFIFAが登録を認める裁定を下したことを知り、試合前ミーティングで先発を告げられた。「準備はずっとしていたので、とにかく楽しめたらいいかな」と自然体で出場した。次戦は20日のリーグ戦レーバークーゼン戦。「チーム自体も降格圏内と厳しい状況にあるので、結果を求めていきたい。点もそうだし、勝ちもそうだし。チームが苦しい時に自分が落ち着いてためを作ったりするのも求められるのかな」。その言葉には責任感がこもっていた。【山本孔一通信員】
[2011年2月19日9時8分
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