<ブンデスリーガ:フランクフルト2-2マインツ>◇23日◇フランクフルト

 セリエAとブンデスリーガで、日本代表2人が得点ランクの首位に立った!

 ACミランMF本田圭佑(28)が、エンポリ戦の後半12分に左足で同点弾を決めた。開幕から4戦3発で、同僚のFWメネズらと同ランク1位に並んだ。同日、ブンデスではマインツFW岡崎慎司(28)がフランクフルト戦で3戦連続ゴール。こちらは5戦5発で同ランク単独トップをキープした。

 左頬をつたう血も、気にならなかった。FW岡崎は1点リードで迎えた前半44分、自陣深くからDFブロシンスキが入れたロングボールに反応した。長身の相手DFがもたついている間に、隙をついて頭でボールをコントロール。ドリブルから、GKとの1対1で股を抜く技ありのシュートを決めた。

 シュートはサイドキックでファーサイドを狙ったが、失敗した。うまくミートせず、当たり損ねがGKの股をするりと抜けた。ブンデス通算30得点目を「逆を狙ったんですけど、失敗したらなんか…はい。(得点が)入ってる時だから、入ったって感じじゃないですか?

 まあ、運が良かったです」と恥ずかしそうな笑顔を見せた。

 前半19分にはハイボールを相手DFと競った際、左目付近に肩がぶつかって裂傷を負った。血が流れだし、ピッチ外に出て止血。しかしその後も激しいプレーの連続に、傷口がふさがらなかった。24日付のビルト紙も「岡崎は止められない。流血しながらゴールを決めた」と報じた。

 3試合連続の今季5得点にも「自分の中で、今日はあんまり良くなかった。でも点が取れたから、次につながった」と慎重だった。少し気は早いが、初の日本人得点王への期待もかかる。23日の時点で得点ランキング単独トップに立つ。過去、日本人で欧州主要リーグの得点王になった選手はいない。(中野吉之伴通信員)

 ◆ブンデスリーガ得点王メモ

 過去に日本人で、得点王になった選手はいない。11-12年シーズンには、ドルトムントのMF香川が13得点を挙げたが、10位タイ。首位はシャルケのオランダ代表FWフンテラールで29得点だった。また06-07年シーズンには、フランクフルト(当時)のFW高原が11得点を挙げ、13位タイになった。首位は、ギリシャ代表でボーフム(当時)FWゲカスの21得点だった。