陸上男子100メートルで日本歴代2位の10秒01を持つ桐生祥秀(19=東洋大)が“本命レース”で爆発する。和歌山国体の陸上競技最終日の6日、和歌山市の紀三井寺公園陸上競技場で、成年少年男子共通400メートルリレー決勝に登場。故郷滋賀の3走を務めて2位に入り「夢中で前を追いました」と充実感を漂わせた。

 次は秋シーズンの締めくくりとして布勢スプリント(18日、鳥取)に向かう。同大会は100メートルに特化した記録会で高速トラックが有名。会場のコカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場は04年の日本選手権で日本新記録4、08年日本ジュニア・ユース選手権では大会新記録57が飛び出している。純粋なタイムアタックにはうってつけだ。桐生は9月に右太もも裏肉離れから復帰して3大会を消化。「どんどん調子が上がっている。今年のラストレースになると思うので納得する走りで終わりたい」。満を持して、同大会に初出場。「ジェット桐生」がリオ五輪参加標準記録の10秒16を大きく上回る好タイムをたたき出す可能性は十分にある。【益田一弘】