00年シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子氏(44)が、女子マラソン日本代表の“臨時コーチ”の打診を受けていることが19日、分かった。関係者によると、11月に就任した山下佐知子五輪強化コーチ(52)から、マラソン選手としての心構えや生活面などについて、経験を踏まえて女子の日本代表候補選手にアドバイスしてほしいと要請されたという。

 この日、都内で行われた日本陸連の年間表彰式で高橋氏は打診を受けたことを認め、「準備をしていきたい。心がたくましい選手になって欲しい。モチベーションの話とかもしたい」と話した。技術指導に関わるかは未定で、具体的な日程も決まっていないが、高橋氏が日本代表活動に関わること自体が珍しい。

 女子マラソンは冬の時代が続いている。04年アテネ五輪金メダルの野口みずきが05年に樹立した日本記録2時間19分12秒は、いまだに破られていない。リオデジャネイロ五輪では福士の14位が最高だった。4大会ぶりのメダル獲得を目指す20年東京五輪に向けて注入される“Qちゃんメソッド”は、選手にとって大きな刺激となるはずだ。