12年ロンドン五輪代表選考レースの福岡国際マラソンで日本人最高の3位になった市民ランナー、川内優輝(24=埼玉県庁)が6日、レース後、勤め先の県立春日部高校に初出勤した。現時点で、五輪代表最有力候補に躍り出ただけに、テレビカメラ8台、報道陣約50人が集まるフィーバーぶり。同校の最寄りの東武・野田線、八木崎駅から出勤模様を撮影するために、テレビカメラが待ち構え、「駅から学校までは歩いて通うようです」と、とんちんかんな実況中継をする局まで現れた。

 川内は、午前中にハリを打ってもらうため、治療院に行き、普段より約10分遅れで出勤。いつものように、この日も通常業務をこなした。来年の2月の東京マラソン出場に「いい結果を出して、ロンドンでは戦おうと思っている」と、あらためて五輪への決意を見せた。ただ、さすがに大挙して押し寄せた報道陣には「レースはいい内容ではなかったから、ここまで取り上げてもらって、少し気まずいかな」と苦笑いだった。