賭博問題で所属先のNTT東日本から30営業日の出勤停止処分を受けていたバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(21)が30日、約1カ月半ぶりに会社に出勤し、バドミントン部の練習に復帰した。

 桃田は午前9時過ぎに東京・新宿区の本社にスーツ姿で出勤。主に今後のスケジュールについて話し合ったという。その後は、練習場所である千葉県市川市の体育館へ移動。午後7時3分にタクシーで到着すると、待ちかまえた報道陣のフラッシュを浴びながら体育館の中へさっそうと入っていった。髪は短く刈り上げ、色は謹慎前にトレードマークだった明るい色ではなく黒。管理人の女性から優しく腕を組まれ、うれしそうに笑顔で応えていた。

 練習は非公開だったが、居合わせた関係者によればランニングや、羽根打ちを行ったという。桃田は、4月8日に謝罪会見を行った後、公の場に一切姿を見せていなかった。この期間は、香川・三豊市の実家に戻り、両親の保護下で猛省の日々を送っていたという。桃田以外にも7人が賭博問題に関わり、部が半年間の対外活動自粛にあるだけに「まだその時期ではない」(広報担当者)と取材には応じなかった。日本協会に科されている無期限の競技会出場停止処分を解くには言動で誠意をみせていくしかない。まず復活の第1歩を踏み出した。【高場泉穂】