“井上康生2世”を目指す、18歳のイケメンが全日本選抜体重別選手権(1、2日)で初の頂点を狙う。今年2月のグランドスラム(GS)パリ大会男子100キロ級を制した飯田健太郎(国士舘大)が「体重別選手権で勝って、世界選手権の切符を絶対につかむ」と宣言した。

 6歳で柔道を始め、シドニー五輪100キロ級金メダルで男子代表の井上監督を尊敬する。同じ階級で得意技も内股と共通。現在は代表監督と選手という立場だが「試合前には井上監督のDVDを見て気持ちを高ぶらせています」と明かす。

 破竹の勢いが続く。初のシニア国際大会となった昨年12月のGS東京で3位、2月のGSパリ決勝ではリオデジャネイロ五輪銅メダルのシリル・マレ(フランス)に勝利した。好調の要因には昨年12月に始めたウエートトレーニングによる筋力アップがある。太りにくい体質が悩みで、昨年11月の講道館杯では体重が95キロだったが102キロまで増量した。188センチの長身で腕の長さも生かし「外国人選手にも組み負けない体になった」と自信を見せる。

 井上監督も飯田の急成長ぶりに一目置き、大学4年で20年東京五輪を迎える。「まだまだですが、井上監督のような内股で金メダルを取りたい」。飯田が1歩ずつ憧れの人に近づく。【峯岸佑樹】

 ◆飯田健太郎(いいだ・けんたろう)1998年(平10)5月4日、神奈川県生まれ。6歳で柔道を始める。東京・国士舘高2年の時、全国高校総体個人と団体で2冠。3年時には全日本選抜体重別選手権3位、講道館杯2位、GS東京3位。今月から国士舘大に進学する。得意技は内股。好きな食べ物はすし。188センチ、102キロ。血液型AB。