世界78位の杉田祐一(28=三菱電機)が、2日がかりの熱戦で4大大会初勝利を逃した。同26位で第25シードのジョンソン(米国)に、3-6、3-6、7-6、7-6、3-6のフルセット、3時間34分で競り負けた。28日に日没順延となった試合は第4セット、杉田の4-2リードから再開した。

 流れは杉田にあった。4-2リードで再開後、5オールに追いつかれたが、タイブレークをもぎ取った。しかし、最終セットは最初にサービスダウン。最後は力尽き「相手の方が勝つすべを知っていた。悔しい」と、シード選手撃破はならなかった。

 過去、4大大会は3度出場。すべて予選を勝ち上がった。今回はトップ100でエントリーし、予選を経ずに、本戦から直接戦える地位を手にした。「非常に日程を組んでいくのには楽。準備もできる」。4月のツアー大会、バルセロナオープンでは8強に進み、赤土での手応えをつかんだ。

 この日は相手のバックに跳ねるサーブに手を焼き「攻め急いでしまった。自分からミスをした」と、4大大会初勝利への焦りからか、持ち味の攻撃テニスが空回りした。それでも「いいレッスンになった。前を向きたい」と強豪へのフルセットに手応えをつかんだ。【吉松忠弘】