フィギュアスケート女子で18年平昌五輪を目指す本田真凜(16=大阪・関大高)が30日、春から滑り込んできた今季の新ショートプログラム(SP)を変更する意向を明かした。大阪・高槻市の関大アイスアリーナで練習を公開し、曲名は伏せたものの「毎回その日の気持ちを込めて滑られるプログラム」と説明した。

 今季は念願だったタンゴを新SPに選び、5日のアイスショーで初披露。ところが、約1週間前に浜田コーチの車で流れたピアノ曲に「これだ!」と本能がうずいた。変更の意思を伝え「衝撃なプログラムに出会った」と胸を躍らせた。

 今季初戦の9月USインターナショナルには昨季のSP「スマイル」で臨み、大会後に米デトロイトで振り付けに取り組む。新プログラムを実戦で1度も使わずに変更するのは異例だが、21日に誕生日を迎えた16歳は「(不安は)全然ない」。10月下旬のグランプリ(GP)シリーズ初戦から新作を披露する青写真を描き「五輪に行きたいと強く思っている」と笑顔で言い切った。

 独自の道を進む教え子を浜田コーチは「芸術家なのでいろいろ発想が変わる」と笑いながらも「(新曲は)真凜にピッタリ。流れのあるスケートを生かせる」。運命的な出会いを、五輪につなげる。【松本航】