日本GPで予選6位・7位を獲得しながら決勝でノーポイントという不本意な結果に終わったトロロッソ・ホンダだが、アメリカ合衆国・オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される今週末のUSGPにはその原因をしっかりと分析した上で臨んでいる。

「僕らはマシンのセットアップを少し予選寄りすぎにしてしまったようだ。鈴鹿は高速コーナーが多いサーキットだから、空力性能を追い求めるがゆえに決勝でのタイヤマネージメントを苦しくしてしまったんだ」(ブレンドン・ハートリー)

「空力性能を高めるためにマシンのメカニカル面(サスペンション)をアグレッシブに硬くしすぎていて、高速コーナーでの負荷が厳しくなりすぎたんだと思う。それがタイヤの性能低下に影響を及ぼしたと考えるべきだろう」(ピエール・ガスリー)

ガスリー車には1セットのみ完成した新型フロントウイングやフロアの小改良などが投入され、空力面でのさらなる向上が見込まれる。日本GPで実戦投入されたホンダのスペック3パワーユニットもベンチテストでセットアップの熟成が進み、特に日本GPではセットアップ面で煮詰めきれなかったガスリーの場合は「毎周0.35秒失っていた」といい、今週末はさらなる性能向上が果たされる。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、日本GP後のパワーユニットのセットアップ熟成について「今回はHRD Sakura主体で最初は(日本GP後にそのまま残って)トロロッソのエンジニアにも助けてもらったりしながらやってきました。まだ最終確認は続けているような状況ですが、きちんと全体をもう一度見直して、モード(の中の一部)でどうこう対処ということではなく根本のところから見直しをかけてちゃんと走れるように準備してきました」と説明している。(米家峰起通信員)