22年北京五輪の国内選考会となるロシア選手権は、25日(日本時間26日)に女子フリーが行われ、15歳のカミラ・ワリエワが異次元の初優勝を飾った。

ショートプログラム(SP)でただ1人90点台を超えて首位発進した強さは、フリーでも変わらない。193・10点、合計283・48点で2位以下を約35点も引き離した。SPに続き、11月のロシア杯で自身が記録した国際スケート連盟(ISU)の歴代最高点(フリー185・29点、合計272・81)を上回り、衝撃を残した。

「ボレロ」の調べに乗り、冒頭のサルコーから始まり、4回転ジャンプは2種類3本。加えてトリプルアクセル(3回転半)も難なく決め、柔軟性を生かしたスピン、要素間のつなぎなどでもしなやかな動きをリンクに刻んでいった。両腕を前に突き出して、大きく上半身をのけぞらせる印象的なフィニッシュポーズを解くと、柔らかくほほ笑んだ。

最終組の6選手中5人が4回転を組み込む、世界一熾烈(しれつ)な北京五輪の3枠を巡る争いを、断トツの力で制してみせた。

2位には4回転4本に挑んだアレクサンドラ・トルソワが合計248・65点、3位は21年世界女王のアンナ・シェルバコワが合計239・56点で入った。15年世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワ(25)は2本の3回転半を決め、合計224・40点で7位だった。